青木崇高/静寂のアウトサイダー
TORNADO MART 2017 A/W Collection

2017.09.27 Wed

マイペースかつ着実にそのキャリアを積み上げてきた実力派俳優である。温厚かつ謙虚な人柄ながらもカメラの前に立つとその表情は一変する。まるで「静かなる闘志」が隠せない青木崇高が、トルネードマートの最新ワードローブに身を包んだ。エッジの効いた色気が惜しみなく漂う、そんなフォトセッションとなった。

シンプルかつエレガントなグレーのコートは、適度な起毛感が大人の色気を演出。インナーとボトムスを黒で揃え、一 見コンサバに見えがちなスタイルながらも、胸元を取り巻くビッグラペルが、程よいゴージャス感を披露してくれます。グレーコート¥28,000、ニット¥15,000、パンツ¥23,800、手に持ったハット¥12,000(すべてTORNADO MART/トルネードマート表参道店)

タウンユースにおける防寒性といった確かな機能性もさることながら、これひとつでコーデの幅が一段と広がるダウンベスト。合わせるインナーをブラックのワントーンでまとめると、 テラコッタのベストの存在感が一層強調されます。ダウンベスト¥22,800、ビッグフードパーカ¥19, 800 、カットソー¥11, 000、デニムパンツ¥25,800、スニーカー¥19,800(すべてTORNADO MART/トルネードマート表参道店)

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今もまだ旅の途中

「生粋の大阪人気質だからか、昔から柄モノやインパクトのあるデザインの服が好きです。特に高校時代は人一倍自己顕示欲が強くて、かなりイカつい服を好んで着ていました。最近は、この年齢になったので、それほどアクが強いものは着なくなり、より実用性重視になりました。ひとり旅が好きなので、グルグルに巻いてバッグに入れられる服だったり、シワや汚れが付いてもそれが味になったりする服が好きですね」
10代の頃、グラフィックデザインの学校に通うため、大阪より上京。卒業後はそのままグラフィックデザインの仕事に就く予定だった。ちなみに特技である絵画はプロ級の腕前(公式ブログ『あおきむねたかの真堕落論』を参照)。
「当時レンタルビデオ店でアルバイトをしていて、そこで知り合った人たちが、モデルや役者志望という人たちが多く、毎日一緒に連んでいるうちに、自分もそんな世界に興味を持ち始めました。もともと映画が好きだったこともあり、その友人のひとりに誘われるがまま役者志望で今の事務所の門を叩きました」

絶妙なシボ感が魅力のレザージャケットは、マットなブラックが魅力。さらにストレッチ機能が効いていて、ノンスト レスな着心地が堪能できます。襟部分にはワイヤーが配されており、スタンドにするなど好みの表情が自在に。レザージャケット¥85,000、ニット¥15,000(ともにTORNADO MART/トルネードマート表参道店)、デニムパンツ¥17,800(ZERO by TORNADO MART/トルネードマート表参道店)

余計な装飾を一切排除したストイックな存在感。そしてお馴染みのタイトシルエットも、もちろん健在のロングコート。シブさと色 気を持つこと、それは大人の男にとって永遠の憧れ。こんなコートなら、その願いを叶えてくれそうです。コート¥29,800、カットソー¥9,800、デニムパンツ¥25,800(すべてTORNADO MART/トルネードマート表参道店)

 

その後、2006年には、NHK土曜ドラマ『繋がれた明日』で初の主演を務め、翌年2007年にはNHK連続テレビ小説『ちりとてちん』に出演し一躍注目を集めた。

「俳優は、なんとなく始めた仕事でした。当初、映画はエンターテインメントだと思っていましたが、20代半ばくらいに色々な演出家さんと出会っていくうちに、内側から出てくるモノを表現に繋げることができれば、演技は生身の身体一つでできる独り立ちした表現方法だな、と考えるようになりました。その頃から、役者という仕事が好きになり、20代はパワーで押し切る直接的な表現でしたが、30代になり役者という職業を突き詰めていくと、次第に凝り固まった芝居をする自分がいて。ある日『これは怖いことだな』って気づいて、これからはざっくばらんにある程度ユルく、何も決めずに、その日の天気や気分を踏まえて自分が存在していて、それが表現に繋がればいい。そう考えるようになりました」

様々な日常生活や人との出会い、そのとき得た情報によって、価値観が変わり仕事への向き合い方が変わり、生き方が変わっていく。素顔の青木崇高は、実にオープンな性格だった。入ってくるものはどんどん吸収し、不必要なものは自然に排除されていく。そして、彼の重要なライフワークのひとつとしてひとり旅がある。

20歳の時から、大きい仕事が終わったら、バックパック1つで海外へ行くようにしています。気分転換も兼ねてですが、アウトプットしたらインプット。そんな感覚です。初の海外旅行が、ひとりで1ヶ月間のロサンゼルスとニューヨークの旅でした。具体的な行き先や宿も決めずに出発したので、すごく緊張しましたが、『まさか、死ぬことはないだろう』くらいの気持ちで向かいました。その旅先で経験したことは今でも大切な思い出で、その時に知り合った人たちとは今でも仲良くしているほどです。ニューヨークの地下鉄では、ストリートミュージシャンをしているおばあさんを見かけました。きっと生活費を稼ぐためにギターを弾いていて。その姿を見たときに何故か号泣してしまって、海外にはさまざまな環境や価値観があるってことを思い知らされました。30歳の頃には大河ドラマの撮影が終わった後、ニューヨークに半年間住みました。その時、現地で日本の文化について聞かれても、上手く答えられなかった自分がいて。それをきっかけに、歌舞伎や日本舞踊を勉強するようになりました。海外へ行くたびに毎回大切なことに気づかされる、それが魅力です」

目的地や目標を定めないのが青木流。それは物事に対して何にしても「決めつけないこと」をモットーにしているから。俳優として「打率の高い代打者」が理想という。「作品の余韻がいつまでも残り、自分の名前よりも役名が先行するような、そんな役者になりたい」と続けた。そんな青木崇高の仕事っぷりは、映画やドラマの制作スタッフからも高い評価を得ている。

「でも、すべて何も決めずにいるわけではなくて。例えばインタビューなんかで、『好きな食べ物は?』って聞かれたら『カレーです』と答えるように決めています(笑)」

さすがは生粋の大阪人。最後にきちんとオチをつけてくれた。

ミドルレンジのレザージャケットは、前端部分がレイヤードのような二重構造のデザインに。これにサルエルパンツを合わせるとたちまちモードな顔立ちへと昇華。インナーに合わせた赤の柄シャツが、色気のある差し色として効果抜群。レザージャケット¥55,000、シャツ¥18,800、サルエルパンツ¥16,800、スニーカー¥22,800(すべてTORNADO MART/トルネードマート表参道店)

圧倒的なインパクトを放つレオパード柄のダウンブルゾン。この流麗なシルエットを描くタイトシルエットはまさにこのブランドのお家芸ともいえます。さらに、襟元に配されたファーが、ワイルド感とゴージャス感を惜しみなく演出。ダウンブルゾン¥108,000 、カットソー¥8,800、パンツ¥23,800(すべてTORNADO MART/トルネードマート表参道店)

【Profile】
青木崇高(あおきむねたか)/1980年生まれ、大阪府出身。映画・ドラマ・舞台と精力的に活躍。今秋には、『地味にスゴイ!DX 校閲ガール・河野悦子』が放映予定。2018年1月からは大河ドラマ『西郷どん』の出演が控えている。現在・カンテレ・フジテレビ系『セブンルール』(毎週火曜夜23時~)に出演中。

Photo_Hiro Kimura(W)
Styling_Takahiro Takashio
Hair&Make_NANA
Interview&Text_Daisuke Udagawa(LOADED)

 【問】
トルネードマート表参道店
[TEL]03-5414-3025
[URL]www.spic-int.jp/brand/1